1997年度のブリット・アワードのまとめです。

ノミネート等の詳しい情報はウィキペディアにあります。
裏話を含んだレポート等はBEAT UKのwebマガジン「BUK97年3月号」に詳しく載っていますので、併せて読まれることをお勧めします。

太文字はアーティスト名及びサントラ名で、/ の後に曲名が続きます。
動画が多いので、少し重いかもしれません。


The BRIT Awards 1997
1997年2月24日開催
開催場所は96年度と同じロンドンのアールズ・コート。
総合司会はイギリスのコメディアン、ベン・エルトンです。

Best British Album
ベスト・ブリティッシュ・アルバム
プレゼンターはタレント・ラジオDJのゾーイ・ボール
この方は1999年にノーマン・クックと結婚します。(2016年に離婚)

ノミネートされたのは以下のアルバムです。
クーラ・シェイカー / K
ライトハウス・ファミリー / Ocean Drive
マニック・ストリート・プリーチャーズ / Everything Must Go
ジョージ・マイケル / Older
オーシャン・カラー・シーン / Moseley Shoals

ベスト・ブリティッシュ・アルバム受賞
マニック・ストリート・プリーチャーズ / Everything Must Go


Best British Dance Act
ベスト・ブリティッシュ・ダンスアクト、クラブミュージックの賞です。
プレゼンターはサマンサ・フォックス

ノミネートされたのは以下のアーティストです。
ケミカル・ブラザーズ
ジャミロクワイ
マーク・モリソン
プロディジー
アンダーワールド


ベスト・ブリティッシュ・ダンスアクト受賞
プロディジー


Best British Female Solo Artist
ベスト・ブリティッシュ・女性アーティストです。
プレゼンターはナオミ・キャンベル

ノミネートされたのは以下のアーティストです。
ディナ・キャロル
ドナ・ルイス
エディ・リーダー
ガブリエル
ルイーズ

ベスト・ブリティッシュ・女性アーティストの受賞者
ガブリエル


Best British Group
ベスト・ブリティッシュ・グループ
プレゼンターはコリン・ジャクソンヴィニー・ジョーンズ
コリン・ジャクソンは元ハードル選手、ヴィニー・ジョーンズは元サッカー選手です。

ノミネートされたのは以下のグループです。
クーラ・シェイカー
ライトニング・シーズ
マニック・ストリート・プリーチャーズ
オーシャン・カラー・シーン
スパイス・ガールズ

ベスト・ブリティッシュ・グループ受賞
マニック・ストリート・プリーチャーズ


Best British Male Solo Artist
ベスト・ブリティッシュ・男性アーティスト
プレゼンターはエルトン・ジョン

ノミネートされたのは以下のアーティストです。
ジョージ・マイケル
マーク・モリソン
ミック・ハックネル
スティング
トリッキー


ベスト・ブリティッシュ・男性アーティスト受賞者
ジョージ・マイケル


Best British Newcomer
ベスト・ブリティッシュ・ニューカマー、新人賞です。
プレゼンターはラジオDJのジョー・ワィリー

ノミネートされたのは以下のアーティストです。
アリーシャズ・アティック
アッシュ
ベイビーバード
ブルートーンズ
ライトハウス・ファミリー
ロングピッグス
クーラ・シェイカー
マンサン
マーク・モリソン
スカンク・アナンシー
スペース
スパイス・ガールズ

ベスト・ブリティッシュ・ニューカマー受賞
クーラ・シェイカー


Best British Producer
ベスト・ブリティッシュ・プロデューサー
プレゼンターはテキサスシャーリーン・スピテリ

ノミネートされたのは以下の方々です。
アブソリュートリチャード・スタナード / マット・ロウ
ヒュー・ジョーンズ
ジョン・レッキー
マイク・ヘッジズ
トリッキー


ベスト・ブリティッシュ・プロデューサー受賞者
ジョン・レッキー


Best British Single
ベスト・ブリティッシュ・シングル
プレゼンターはコメディアンのキャロライン・アハーン
ニュー・オーダーのピーター・フックと結婚していた方です。(1997年に離婚)

この賞はBBCラジオ1の聴取者投票で決まります。

ノミネートのアーティストと曲は以下の通りです。
ベイビーバード / You're Gorgeous
クーラ・シェイカー / Tattva
ライトハウス・ファミリー / Lifted
マニック・ストリート・プリーチャーズ / A Design for Life
ジョージ・マイケル / Fastlove
マーク・モリソン / Return of the Mack
オアシス / Don't Look Back in Anger
プロディジー / Firestarter
スパイス・ガールズ / Wannabe
アンダーワールド / Born Slippy


ベスト・ブリティッシュ・シングル受賞曲
スパイス・ガールズ / Wannabe


Best British Video
ベスト・ブリティッシュ・ビデオ
プレゼンターはコメディアンのフランク・スキナー

ノミネートされたのは以下のビデオです。
ケミカル・ブラザーズ / Setting Sun
ドッジー / Good Enough
ジャミロクワイ / Virtual Insanity
マニック・ストリート・プリーチャーズ / A Design for Life
ジョージ・マイケル / Fastlove
オービタル / The Box
プロディジー / Breathe
プロディジー / Firestarter
スパイス・ガールズ / Say You'll Be There
スパイス・ガールズ / Wannabe

ベスト・ブリティッシュ・ビデオ受賞
スパイス・ガールズ / Say You'll Be There


Best International Solo Female
ベスト・インターナショナル・女性アーティスト、イギリス以外の女性ソロアーティスト賞です
プレゼンターはコメディアンのエディー・イザード

ノミネートされたのは以下のアーティストです。
セリーヌ・ディオン (カナダ)
ジョーン・オズボーン (アメリカ)
ネナ・チェリー (スウェーデン)
シェリル・クロウ (アメリカ)
トニ・ブラクストン (アメリカ)

ベスト・インターナショナル・女性ソロアーティスト受賞者
シェリル・クロウ


Best International Group
ベスト・インターナショナル・グループ、イギリス以外のベストグループです
プレゼンターはヘビー級ボクサーのレノックス・ルイス

ノミネートされたのは以下のグループです。
ボーイゾーン (アイルランド)
フージーズ(アメリカ)
プレジデンツ・オブ・ジ・USA (アメリカ)
R.E.M. (アメリカ)
スマッシング・パンプキンズ (アメリカ)

ベスト・インターナショナル・グループ受賞
フージーズ


Best International Male Solo Artist
ベスト・インターナショナル・男性ソロアーティスト
プレゼンターはスヌープ・ドッグ

ノミネートされたのは以下のアーティストです。
ベック(アメリカ)
ベイビーフェイス (アメリカ)
ブライアン・アダムス(カナダ)
プリンス (アメリカ)
ロバート・マイルズ (イタリア)

ベスト・インターナショナル・男性ソロアーティスト受賞者
ベック


Best International Newcomer
ベスト・インターナショナル・ニューカマー、イギリス出身以外の新人賞です
プレゼンターはゲイリー・バーロウルイーズ

ノミネートされたのは以下のアーティストです。
ファン・ラヴィン・クリミナルズ (アメリカ)
ジョーン・オズボーン (アメリカ)
プレジデント・オブ・ジ・USA (アメリカ)
ロバート・マイルズ (イタリア)
トニー・リッチ・プロジェクト(アメリカ)

ベスト・インターナショナル・ニューカマー受賞者
ロバート・マイルズ


Best Soundtrack / Cast Recording
ベスト・サウンドトラック/キャスト・レコーディング
プレゼンターはコメディアンのレニー・ヘンリー

ノミネートされたのは以下の作品です。
デンジャラス・マインド
エビータ
ラ・パッショーネ
ミッション:インッポッシブル
トレインスポッティング

ベスト・サウンドトラック/キャスト・レコーディング受賞は
トレインスポッティング


Outstanding Contribution
音楽シーンへの貢献賞、功労賞のようなものです。
プレゼンターは作詞家のティム・ライス

ノミネートなどはなく、受賞者はビージーズ


今回パフォーマンスを行ったアーティストです。
ダイアナ・ロス feat. ジャミロクワイ / Upside Down


フージーズ / Killing Me Softly with His Song
マニック・ストリート・プリーチャーズ / A Design for Life
マーク・モリソン / Return of the Mack


プリンス / Emancipation
シェリル・クロウ / Everyday Is a Winding Road
スカンク・アナンシー / Teenage Kicks


スパイス・ガールズ / Wannabe / Who Do You Think You Are


ビージーズ / Medley of Songs
ビージーズのヒットメドレーライヴは、この賞イベントの大トリだったそうです。

1997年度のブリット・アワードはいかがでしたでしょうか。
今回は各受賞映像が全て揃っていました。全てBrit Awards公式の映像です。

全体的にはメジャーとインディーのレーベル関係なくノミネートし、ヒットしたポップ系、ロック系、R&B系万遍なく受賞という形に収まりました。
96年度は大きなアルバムリリースが少なかったので、スパイス・ガールズが目立っています。そういえば96年度にヴァージンメガストアで売れたアルバムはアラニス・モリセットとオアシスでしたが、どちらも95年のリリースでした。

97年度は96年度程話題になる出来事はありませんでしたが、受賞式の前にオアシスのリアム・ギャラガーが「スパイス・ガールズとかち合ったら奴らをぶん殴るので、式には行かない」と大口を叩いていました。
それに対してベストシングル賞を獲得したスパイス・ガールズは壇上で「そう思ってるなら来なよ!」的なことを言ったりリアムを名指しして挑発返しをしていました。今回貼ったブリティッシュ・ベストシングル賞の動画にもあります。まあ、大したことはないですね。

選出基準の一つとしてラジオでの投票というのがあります。何故ラジオが基準なのか、テレビで票募集したほうが集まるのでは?とも思うのですが、この辺りは英国ならではの事情があります。
英国ではテレビチューナーのある機器全般を設置するために郵便局で「TVライセンス」許可証を取り、1世帯年間147.50£の税金を払う必要があります。(これはカラーの場合で、日本円で2万円くらい。白黒TVはもう少し安いらしい。分割でも良い)これが英国放送協会BBCの資金源になります。
違反すると1000£(14万円くらい)の罰則金になり、お金に余裕がないとかBBC嫌いのためTVを持っていない人も若干いるゆえ、テレビ基準だと公平ではない可能性があるから…かも知れません。対してラジオ設置には税金がかかりません。
日本のNHKの徴収制度もBBCがお手本になっています。
この時代家庭のTV設置率は90%を超えていたようですが、近ごろはTV離れのネット頼りな時代でもあるので、Netflixなどに視聴者が流れ始めているそうです。

冒頭でも書きましたが、1997年のブリット・アワードは、詳しいレポートが「BUK97年3月号」に記載されています。併せて読むことをお勧めします。
次回のブリット・アワードは1998年2月9日です。お楽しみに。



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