グーグルでネットの海を泳ぎ、カビ除去について調べてみました。
以下にいくつか方法を載せますが、全て自己責任でお願いします。
実行したけどテープやデッキが壊れた!というクレームには応じられません。





ビデオテープのカビは主にテープのエッジ部分に付くことが多いようで、カビがテープ同士をくっつけてしまうこともあるようです。無理にはがそうとすると、テープが切れてしまいます。

方法として有効そうなものは

・業者さんに頼む
もちろん有償。カビ除去+DVD保存もしてくれるところもある。
DVD保存をしたくてもその知識、もしくは時間がないならこちら一択でしょう。しかも専門業者さんは何台かビデオデッキを所有しているので、一番画質の相性のいいデッキで保存してもらえるでしょう。
大量になると資金がかかるかも知れませんが、ビデオデッキを購入したり、録画用DVDやブルーレイ盤やHDD、キャプチャ関連機材を新たに購入する資金もかかりますので、そこも考慮する必要があるでしょう。

*追記
TV番組を録画したものはを業者に頼むと、著作権法違反になるそうです。以前話題になった、書籍の自炊委託業者が摘発された事件と同じことでしょう。


・自分で除去する
リワインダーというビデオテープの巻き戻し機器があるのですが、その中にクリーナー付きのものがあります。
ただこの機器、もう生産中止になっているうえに定価が結構するので、業者さんに頼んだほうが安いと思います。ぼったくり価格で売ってるところもありますが、オークションで見かけることもあるので、そっち頼りでしょうか。

それ以外の方法
2ちゃんねるのビデオテープのカビ取りスレ
四国技研さんのカビ取り器製作説明


自分は、無水エタノールでちまちま取ることにしました。
これはカビ菌を完全に除去するのが目的ではなく、保存用に一時的に観られるようにするのが目的です。
今年の夏に再びカビが生えたら、諦めてテープは捨てます。


以下、手順をレポートしますが、真似するのは本当にお勧めしません。
自分も自己責任で行っています。

用意するもの(元々家にあったもの)


無水エタノール
不織布タイプのウエットティッシュを広げて、一時間放置し乾かしたもの
拭いたときけば立ちにくく、やわらかめのもの
普通のティッシュペーパーではけば立ちがたくさん出てしまうので避けてください。

パレットナイフ
ナイフといってもモノは切れません。絵画用の刃先が丸くて薄いものがおすすめ。製菓用のスパチュラでもいいかもしれません。カッターナイフでは刃先にセロテープをはみ出すくらい巻くなりして保護しないと、確実にテープと指に傷を受けます。



kabi4

白っぽいもやもやがカビです。
テープを分解してみます。

kabi4-1

ビデオテープをひっくり返して裏にし、矢印部分のネジを外します。
テープによってはネジの個所や数が違うこともあります。
ネジを取った後、上図のまま開けると部品が落ちてバラバラになります。ですので開けるときは、ビデオケースの表と裏をしっかり固定するように持って、表に返してから開けると部品がバラバラになりません。
背の部分のラベルシールを剥がすと開けやすいです。

kabi5

開けました。カビがテープのエッジ部分にそこそこついています。
下部のテープの走行制御系部品、特にバネはとても小さいので、なくさないように気を付けてください。

kabi5-1

カビはテープの表面部分(読み取る部分)にもついていますが、テープ同士が接地していない赤で示した部分に多く付いているようです。ここは重点的に拭きます。
乾いたウエットティッシュに、無水エタノールを少し染み込ませて拭いてゆきます。

エッジ部分は、パレットナイフに上記のウェットティッシュを巻き付けます。
kabi7

無理やりエッジと上部の透明プラスチックの隙間に差し込みます。(自己責任でやってますよ!
kabi8
テープの円周に沿って動かします。
上記のエッジがきれいに揃ってないテープで拭いていきますと、おそらくテープがひどく痛むと思いますが、ひたすら自己責任なのです。ですのでお勧めはしません。

カビは白く見えるのですが、拭くと黒っぽいです...

上部は拭いたけど、底の部分は隙間がない場合もあります。
無理しない程度に拭いてください。
テープが多く巻いてある程拭きやすいような気がします。

あと、念のためテープリールを外して、ケースの内側も無水エタノールで拭きます。
しっかり乾かすのであれば、殺菌力の高い消毒用エタノールで拭くのもアリです。
エタノール80%、水20%割合の液体を自分で作ってもいいです。

あらかた拭き終わったら、乾いたウェットティッシュでもう一度拭いて、一時間くらい放置して乾かします。
乾いたら組み立て直して、ネジを2か所くらい仮止めし、デッキで早送りをして、片方にテープが巻きとり終わった後、再度テープを開けます。

念のため、もう片方の巻き取り終わったリール部分も拭きます。
ここにも白っぽいものが付いていると、確実に見えなくなっているもう片側のエッジ部分にもカビが付いています。
無理やりパレットナイフを突っ込んで拭くこともできますが、上部の透明な所より厚くて硬いのでやりにくいです。
底部を無理に曲げないようにしてください。

拭いたら乾かして、再度ネジを仮止めた後、巻き戻しをしてテープのエッジを整えます。

kabi6

確認のため、もう一度開けてみました。
見た目はきれいになっています。
あくまで見た目は、です。
消毒しているわけではないので、おそらくまたカビは生えるでしょう。

これより酷いカビのついたテープもあったのですが、カビによってテープ同士が張り付き、無理にはがそうとしてテープが斜めに裂ける箇所がいくつか出てしまいました。
その度にテープを切って接合する羽目になりましたので、大切なテープは業者に持っていったほうがいいと思います。(業者ならテープを傷めずに済むとは限りませんが)

無水エタノール自体には消毒効果が薄いらしいのですが、消毒効果の高い「消毒用エタノール」という商品は、無水エタノール80%+水20%の割合ですので、カビの生育条件である水分の問題をどうにかできれば、消毒用でもアリかも知れません。
とはいえ、無水エタノールは水分が全く入っていないわけではありませんし、保管の期間が長ければ自然と水分の割合は徐々に増えてゆきます。
細かいことは、グーグル先生に聞いてみてください。(丸投げ)

しかしテープはとっても長いので、やはり業者に任せるのがいいのではないでしょうか。

それから、ビデオデッキのヘッド部分も時々掃除することにします。


ちなみに、再生は特に問題ありませんでした。
きっと軽いカビだったのでしょう。
カビがひどいとビデオデッキのヘッドが汚れ、画像が乱れてしまいますので、ヘッドクリーナーを購入するか、使い潰すためのデッキを用意したほうがいいと思います。
ちなみにうちにはヘッドクリーナーを常備させています。

しつこいようですが、お勧めはしません。自己責任でやってみました。

エタノール、使っていたらなくなってしまいました。
まだカビの生えたテープがいくつもありますので、どこかで買ってきましょう。




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